
注文販売の予約が入ったので、ストックしてあるボディを工場へ入れてレストア準備を始めました。
オーダーを受けたのは、AE86 3ドアトレノです。
ホワイトボディの状態から製作する、レストア車の注文販売では、お客様の好みのパーツを選んで組付けていく事が出来ますので、自分好みの車に仕上げることが可能となります。
また、後でパーツを交換すると、交換工賃が発生しますが、レストア車の注文販売では、レストア後のホワイトボディにパーツを組付けていくだけなので、交換工賃が無料となり、パーツ交換に必要な工賃分をうかす事ができます。

Bピラーからドア開口部にかけて、錆の侵食がひどく、触れると穴が空いてしまいそうな状態です。
表面に見えている錆以外にも、塗装の下側で錆が広がっている可能性があるので、全体的に塗装を剥がして確認していきます。

左側のテールランプが取付く部分は、右側よりも錆による腐食が進んでいました。
リヤハッチのウェザーストリップが取付く部分は、錆でボロボロになっていて、テールランプが取付く部分から、バックパネル下側まで錆が広がっています。

クォーターガラスを取外すと、開口部下側のガラス取付面には、錆が広がり腐食していました。
AE86のクォーターガラスを取外すと、2ドア 3ドアに関係なくほとんどの車両が、このような状態になってしまっています。

リヤバンパーが取付いた状態だと見えない部分です。
トランク内に溜った水が垂れ落ちてくる箇所のため、袋状になっている内側から錆が発生しやすい部分です。
内側からの錆が進行して、大きな穴が空いてしまっています。

エンジンルーム右側のストラットタワーは、錆びて穴が空いてしまっています。
この部分は、ブレーキマスターの配管や、Pバルブなどが取付きますので、ブレーキフルードが付着しやすく、腐食しやすい場所です。
また、クラッチマスター取付部下側にも錆が広がっていました。
クラッチマスターシリンダーからのフルード漏れが原因で、塗装を溶かしてしまい、錆による侵食が進行していたようです。

運転席側のアンダーコートを剥がすと、フットレストが取付く部分の下側に錆が広がっていました。
この部分は、パネルの合わせ面となりますので、走行中にわずかな隙間から雨水が入り込み、アンダーコートの下で錆の侵食が進んでいた可能性があります。