AE86トレノ レストア前の状態
レストア前の状態になります。
少し離れた位置から見ると、ごく普通のトレノに見えました。
ですが近くに寄って見てみると細かい部分の錆や塗装の浮き上がりが確認できます。
またサンルーフからの水漏れも発生しており、雨の日は運転席のシートがずぶ濡れになってしまう状態でした。
そこでこのトレノを新車時のように蘇らせるためのレストアを開始していく運びとなりました。
レストア前・レストア中・レストア後とご覧ください。
フロントガラスモール劣化し剥がれ落ち下のメッキ部分が見えてしまっています。
実はAE86のモールは経年劣化で必ずこうなってしまいます。しかも、新品のパーツが出なくなってるんですね。
そこで今回はモールを全て剥がして塗装し直すという作業を行います。
やはりレストアするなら細かい部分も綺麗にしたいですから、こういった部分も含めて作業していきます。
また中にはモールを綺麗に剥がしてメッキ仕様にして乗る方もいるので、そこは好みになります。
運転席側のピラー部分ですが、ドア開口部の錆が塗装をめくっているので手で触れると剥がれ落ちてきます。
こういった部分の錆は滅多に見ませんが、30年前の車ですのでどこに錆が出てもおかしくないとも言えます。
今回はいろんな箇所の錆が目視で確認できるほど浮き出ていたので、もしかしたらボディ全体に錆が発生している可能性が高いです。
基本的に簡単に目視できる場所に錆が発生しているという事は、AE86でよく錆が出るといわれている部分はほぼ発生している可能性が高いです。
今回のレストアでは、まずボディの錆の把握から始めますが、
予想以上に錆が進行している予感がしてきました。
運転席側のサイドステップの錆ですが、ピラー同様に下側にも同じように錆が出ています。
上側で発生したサビが水分と共に垂れ落ちてサイドステップ部分に溜まり更にサビを発生させる原因になっていたことがわかります。
この部分は構造上、水が溜まりやすい部分ですので、錆が垂れ続けて腐食が始まっていくとこういった状態になります。
この場合ですともしかしたら錆の影響で穴が開いている可能性も考えられます。
錆を削り落とすだけならまだ軽症ですが、穴が開いている と重症扱いになります。
両サイド共に、クォーターガラスモールの部分から錆が広がっています。
クォーターガラスを取外すと更に酷い状況が予想されます。
特に3ドアの場合ですと、クォーターガラスの中に水が溜まりやすくなっており、よく洗車すると汚れが垂れてくる場合があります。
意外と見落とされがちな部分ですが、こういったところからも錆は発生しますので普段のメンテナンスは大事です。
特に雨の後や洗車後にはエアブローなどで水気を飛ばしてあげると錆の予防にもなります。
左側のリヤフェンダーですが、錆の為に塗装が浮いてしまっています。
AE86に多く見られる状態です。特によく見るパターンで一番錆が出やすく見つけやすい場所でもあります。
AE86は後輪駆動の為、リヤタイヤの跳ね石でフェンダーを傷つけてしまい、リヤフェンダーの内側 外側の塗装が剥がれ錆が発生してしまいます。
この部分の錆はどのAE86であろうが必ず発生してしまいますので、錆の発生で一番最初に注意すべき部分です。
発見もしやすいので、比較的軽症で済む場合が多いです。
助手席側のピラーですが、運転席側よりドア開口部の錆が酷い状態になっていました。
しかも水と共に錆が下に垂れ落ちているのがわかります。
ピラー全体にオレンジがかった錆の色が付着してしまい、完全に塗装の上から侵食して錆の被害を拡大させています。
これだけの広範囲で錆が出ているので、もしかしたら塗装を落とした際に侵食している箇所がもっとあるかもしれません。
とくにドアの開閉の時に目立つ部分ですので、しっかりと錆を落として綺麗な状態に戻します。
助手席側サイドステップ蝶番部分の錆ですが、錆のせいでドアの開閉が硬くなってしまっています。
ドアヒンジ取付け部も錆で腐食している可能性が考えられます。
ドアが重みで傾き、開けるときにフロントフェンダーと干渉しギシギシいってます。
ここも水が溜まりやすい部分ですが、ドアと密着するために錆がドアにまで侵食してしまいます。
目視で分かるほど穴が開いていたので、かなり重症です。
30年もの間、日光を浴び続けるとダシュボードにひび割れ・亀裂ができてしまいます。
今回は、オーナーさんがストックしている新品ダッシュボードに交換することになりました。
当店ではダッシュボードの修理も行っておりますので、
旧車にありがちな ひび割れや亀裂なども修理可能です。
どの車だろうと紫外線でダッシュボードは必ず劣化してしまいますので、古い車ですと予備をストックしておくか、ダッシュボード修理のどちらかになると思います。
フロントフェンダーの先端ですが、錆の為に塗装が浮き上がり剥がれてきています。
指でさわると塗装がパリパリ割れそうな状態です。
特にこういった何気ない部分の錆って意外と目立ったりします。
フロント廻りで錆のせいで塗装が浮いている不自然さを感じてしまい、何かがおかしい?と感じたりするものです。
塗装を剥がした後の錆の状態がきになるところですが、この浮き上がり方ですと周囲にも錆が侵食していると考えられます。
ボンネットを開けてみると、外装ほどではありませんが
エンジンルームにも 錆がでています。
比較的錆は見えませんが、ほかの部分から流れてきたオレンジ色の錆で見た目的にはあまり良いとは言えません。
ですが、この部分に錆が来ていなかったのはとても良いことです。
この部分も水が溜まりやすいので錆が心配でしたが、塗装の浮き上がりも無く綺麗な状態だったのが良かったです。
ボンネットを固定するボルト類の錆だけですので軽症までもいかない程度です。
リヤハッチ開口部ですが、上下共に錆が激しく発生しています。
特に上下のパネル接地部分が酷いようです。
リヤハッチのウェザーストリップ内側に溜まった水分が垂れてきて
テールランプ付近まで錆が侵食してます。
ウェザーストリップを取り付ける部分が残っているか心配です。
実は多くの3ドアのAE86が同様の状態になってます。
意外とハッチを開かずに乗っている肩はぜひとも一度点検してみてください。
トランクのマットを剥がすと全体に錆が発生していました。
特に スペアタイヤハウスの錆が気になったのですが、完全に錆のせいで大きな穴が出来てしまっていました。
さらに侵食が続きそうな状態になっており、一刻も早く錆を落として対策しなければならない部分の一つです。
この原因としては、リヤハッチ開口部からの雨漏りでリヤカーペットに湿気がたまり、そのまま錆が発生して腐食が全体に広がっている状態です。
特に雨漏りをしていると必ず水が溜まるので要注意です。
先ほどのスペアタイヤハウス部分の拡大です。
ここは一番水が溜まりやすい箇所で、錆の為にボディに大きなダメージが来ています。
錆で腐食した周りを突くと貫通してしまいそうな程もろくなっています。
このパターンはよくみられる状態ですので、カーペット付きのAE86では、カーペットをめくり、スペアタイヤを外して確認する事をお勧めします。
雨漏りしている形跡があった場合には特に気をつけなければならない場所とも言えます。
リヤハッチのガラスを取外してみました。
予想以上に酷い状況で、錆が進行して鉄の部分がなくなりそうな状態です。
かなりの年数で錆が侵食したと思われますが、こういった目では見えにくい部分の錆が結構酷かったりします。
この場合ですと、錆ごと削り落として新たに鉄板をあてて溶接するしかありません。
見た目が良くても内部での侵食の可能性もありますので、多めに削ったりして対策します。
クォーターガラスを取外すと予想以上に錆の塊が発生していました。
ドア開口部の酷いサビはここから広がった可能性があります。
ところどころに錆が発生しており、写真の左下の箇所はかなり激しく侵食しています。
リヤシートやトランクルーム内の雨漏りの原因にもなっている部分ですので、こういった箇所もしっかりと直していきます。
もしかしたら、塗装を落とした際に穴が開いているかもしれません。
その可能性もありますので、まずは塗装を全て落としてからになります。
エンジンを取外し、その他部品を全て外していきます。
実はエンジンルーム内にも錆は発生します。
エンジンの熱で水気は飛んでいくと思ったりもするのですが、実は意外なものが錆の原因になっていたりもします。
この状態ですと目視では分かりにくいのですが、エンジンを下ろしてハーネスを外していくと錆が発見できたりします。
というわけで、エンジンルーム内の錆についても調べていきます。
エンジンを取外すと普段は見えない部分が見えてきます。
ブレーキマスターシリンダからブレーキフルードがもれて、ブレーキブースターの下側に垂れ落ち、ブースターに錆が発生していました。
ブレーキフルードは、ボディに垂れると塗装を剥がしてしまうので注意が必要です。付着したら水で洗い流します。
特にフルード類はシリンダーの漏れからボディに付着して塗装を剥がしていき、そのまま錆を発生させてしまいます。
もしもエンジンルーム内にフルード漏れの跡があったら錆が出る可能性もあるので注意してください。
メンバー・ステアリングラック取外し
メンバーを取外すとスペースが確保でき、作業性が向上します。
ヒータホースの各取付部からは若干ですがLLCが漏れてきてます。
このトレノはパワステ付ですが、フルードが通るリザーブタンクのホースから液漏れをおこしていました。
これが原因でフレームがオイルにまみれて汚れとなって黒ずんでいたりしました。
デフとプロペラシャフトの接続部付近にはデフオイルが大量に飛散っている状態でした。
この原因はデフケースのピニオンシールが劣化してオイルが漏れてしまっていました。
プロペラシャフト結合部の内側にあるシールなので、分解しないと交換できません。
またデフオイルは錆の原因にはなっていませんが、ベタついて他の汚れを付着させる事につながります。
写真で見るとぬれている場所がオイルによる汚れになります。
ピニオンシールからの漏れを確認できます。
プロペラシャフトを切り離すとデフオイルが垂れてきました。
このオイルがマフラーに付着すると高温で煙が噴き出したりします。
これらのオイル漏れも徹底して対策していきます。
オイルの残量が減ったまま走り続けるとデフブローにも繋がります。
特に古くなったAE86ではよく漏れてくる箇所ですので、普段から点検しておくことをお勧めします。
コントロールアームのボルトが抜けてきません。
このパーツは車のリヤの動きにとって重要な部分です。
とくに加速時のトラクションに関わり、コーナリングにも影響します。
基本的には左側のボルトを緩めて外すのですが、内部が錆で固着しています。
ここのブッシュを交換することで足回りの動きがよくなり、サスペンションの性能にも影響します。
この部分はリヤのホーシングからボディにかけて連結されています。
こじりながらボルトを回すとやっと抜けてくれました。
ブッシュがちぎれて中のカラーが外れ、中のカラーとボルトが錆で固着してました。
サスペンションブッシュは経年劣化でゴムがカチカチになり最終的には切れてしまいます。外からは見えない部分なので気づかずに乗っているオーナーさんも多くいらっしゃいますが、高価なショックアブソーバーを組付けてもサスペンションブッシュがへたっている状態だとショックの性能が発揮できず、サスペンション性能は半減します。
ブッシュをリフレッシュする事で、サスの動きが安定しステアリングの応答性が格段に向上するだけではなく、加速でのリヤトラクション・ブレーキング性能にも効果絶大です。
サーキット走行では強化ブッシュに交換することで、リヤの動きがバケットシートからドライバーのけつへリニアに伝わり、無駄な舵角量や急激なアクセル操作を減らすことができタイム短縮に貢献します。
ホーシングとフューエルタンクを取外していきます。
下から見てもスペアタイヤハウスの下側にも錆が広がっています。
車内側は錆で穴が開いていましたが、こちら側にも錆が発生しているので一気に」削り落としていく予定です。
特に水が溜りやすい場所でもあり、雨の日の走行中には水しぶきを受け続けたりもします。
フューエルタンクの錆はほとんど見られませんでしたが、酷い場合ですとタンクを固定するフックが錆で壊れてタンクが脱落する事例も起きています。
リヤシートベルト取り付け部分を外側から見た状態です。
錆で侵食されて亀裂ができてます。目視できるほどの大きな割れ目で、雨の日などは車内に水が浸入してしまいます。
この亀裂の原因は走行中のボディへのストレスではなく、完全に錆です。
ボディの鉄板のつなぎ目に合わせて錆が進行していく形に割れ目が出来ています。
リヤシートに人が乗ってシートベルトをした状態で走行すると、そのまま鉄板がめくれてしまいそうな雰囲気です。
クラッチマスターシリンダの下側一面に大きく錆が広がってます。
写真の中央から少し左側の縦に発生している茶色い部分です。
原因はクラッチフルードの漏れがおき、塗装にダメージを与えて錆になっています。
このトレノのマスターシリンダ本体は対策品に交換されていますが、以前にマスターシリンダからのフルード漏れに気付かずに放置していた様です。
フルードがボディに付着して残ったままですと必ず塗装が浮き上がって錆になるので、もし付着した場合は水で洗い流してください。
取外したリヤバンパーのブラケットです。
AE86の場合ですと、左右のブラケットで固定されています。
脱着する場合はトランクルームの左右にあるボルトを計4本外し、リヤフェンダーとの連結部を外せば簡単に外すことが出来ます。
実際に外してみたら錆ですごい状態になってます。
ここまで錆がおきるケースは滅多にありません。
このバンパーステーは状態のよい物に交換するか、錆を落として綺麗にするかを考えています。
ちなみに新品の部品は既に出なくなっています。
室内リヤ側を分解。リヤハッチの部分からの視点です。
トランクルームやフロアにはオレンジ色の錆が目立っています。
特にリヤのショック取付け部の根元に多く錆が発生しています。
またフロアのアンダーコートの下にも錆が発生しているのではないか?という懸念もあります。
これから車内の内装を全て外していきますので、どこまで錆が侵食しているのかが気になるところです。
室内フロント側でダッシュボードを外しました。
次にエバポレターやヒータコア ステアリングシャフトなどを取外していきます。
エンジンルームに発生していたクラッチマスター部分の錆が室内側にもどれだけあるのかが気がかりです。
また、アンダーコートの色も変色しており、雨漏りの影響で湿気を帯びていそうな雰囲気がします。
ここでダッシュボード付近のパーツは全て外します。
サンルーフからの雨漏りがひどかったので取外す前に点検しました。
ルーフの内張りを外して開閉してみます。開閉自体は正常にできたので他の原因が考えられます。
また、サンルーフ自体の重量は約20キロほどに感じました。
スポーツ走行をするユーザーですと、サンルーフを埋めてしまいます。
天井の重量物は重心が高くなってしまい、スポーツ走行時の性能に影響を与えます。
街乗りだけですと気にすることはありません。
サンルーフを開いてみました。
開閉もスムーズに行え、特に水漏れする要素は見られません。
ウェザーストリップも異常は無いのですが、オーナー様の希望により新品に交換いたします。
パーツ事態はまだ新品で出ましたので、もしもサンルーフを修理する際には新品に変えておいても良いでしょう。
水漏れの原因は開閉ではないというのが判明し、さらなる原因追及を行っていきます。
エンジンルーム内の部品をほぼ取り外した状態です。
フロントバンパーブラケットとリトラクタブルヘッドライトの枠の部分に錆が発生しています。
ブラケットはリヤほどの錆はありませんでしたので磨いて再塗装する予定です。
またトレノは構造上、リトラの枠に錆が発生してしまいます。
レビンのように埋め込み式のヘッドライトではないからです。
他車種のリトラでも年式の古いものですと同じように錆が出る事が考えられます。
フロントバンパーブラケットの取付けボルトです。
このオレンジ色は全て錆です。ここまで錆が発生している物は初めて見ました。
さらにワッシャーがなぜか数枚かまされていました。
ここまで錆が進んでいますと、ボルト自体の強度にも影響が出てしまいます。
そこでこのボルトを全て新品に交換します。
せっかくレストアして綺麗にしますので、見えない部分も新品にできるものは交換していきます。
フロント廻りの部品を取外した状態です。
遠くから見れば普通のトレノに見えますが、実際はやはり汚れや錆が結構あります。
またエンジンを下ろした後にエンジンルーム内のフレームの左側が歪んでいましたので、フレーム修正を行います。
ラジエターアッパサポートとフレーム先端にも錆が発生しています。
この部分はレビンだと錆はあまり発生しません。
トレノですとリトラの部分から水が入り錆の原因となってしまいます。
錆自体は削り落として塗装で綺麗になるので重度のものではありません。
トレノのオーナー様ですと、ヘッドライトを外す機会がある時にはこういった部分のチェックもたまに行ってみてください。意外とこういった部分に錆は発生していたりします。
バッテリー取付部には錆が広がっていました。
ここは、バッテリー本体が載っている部分なので、バッテリー本体の重みで塗装が傷みやすくなります。
また、バッテリーに隠れて外からは見えにくい位置なので、気づかない内に錆が発生している事が多い場所です。
フロントフレームには押された形跡があり、フェンダエプロン部にはシワが寄っていました。
左フロントフレームを外側から見ると、シワが寄った部分の塗装が割れて、剥がれてしまっています。
割れてしまった塗装部分がきっかけとなり、周りの塗装も剥がれていってしまったため、錆が広範囲に渡って広がっている状態です。
また、フェンダエプロンとのスポット溶接が一部剥がれてしまって、鉄板が浮いてきている状態でした。
スポットが剥がれるくらいの強い衝撃を受けて、フレームが歪んでいる状態です。
左フロントフェンダーを取外した部分です。
ドアヒンジ取付け部も含め、かなり錆が侵食しています。
AE86では、フロントフェンダーに隠れて外からは見えにくい部分ですが、ドアを開けると室内側から確認できます。
ドアヒンジ取付部周辺が錆で侵食し腐食が進むと、気づかない内に鉄板に穴があいてしまい、ドアの開閉が困難になってしまいます。
ドアを開けた瞬間に重みで鉄板が割れてしまうと、最悪の場合、ドアが落ちてしまいます。
もともと下側には水分が溜まりやすいため、錆が発生しやすい箇所ですが、錆の侵食がかなり酷い状態となっていました。
フロントフェンダー取付けボルトは錆で侵食し、工具がまったくかからない状態だったので、ボルトの頭を削り落としてフェンダーを取外しました。
サイドステップを取外すと、塗装の下側で錆が発生して広がり、塗装が浮き上がってきています。
下側の錆は特にひどく、塗装面に手を触れただけで塗装がパキパキと割れてきます。
テールランプを取外した部分です。
リヤハッチ開口部に取付くウェザーストリップの内側から錆がつたってきているのがわかります。
リヤハッチのウェザーストリップ内側の鉄板が残っているかが不安になります。
室内 助手席側の足元
エンジンコントロールコンピューターやジャンクションブロック ブロワファンなどが取付く部分です。
ボディ外側のドアヒンジ周辺の錆が、室内側にも広がってきています。
画像下側のロッカーパネル付近に発生した錆は特にひどい状態で、触るとボロボロ落ちてきます。
室内 運転席側の足元
ステアリングシャフトやペダル類が取付く部分です。
クラッチマスターシリンダからのフルード漏れが原因で、ボディ外側に発生した錆が、室内側にも広がり侵食が進んでいました。
フットレスト取付部分のフロアは特にひどい状態で、アンダーコート内側の鉄板にも錆が広がっている可能性があります。
室内側のクォーターガラス取付部。
ボディ外側の錆と同様に侵食がすすんでいます。
また、リヤホイルハウス付近とリヤショック取付け部周辺にも錆が広がり、下に垂れ落ちている跡がありますので、塗装面を削っていくと錆が予想以上に広がっている可能性があります。
リヤホイルハウス室内側。
錆のため穴が空いてしまっています。
錆が水分と共に下に流れ落ちている状態です。
このような状態ですと、目に見えない塗装の下側で錆が広がり、広範囲にわたって錆による侵食が進んでいる事が多いので注意が必要となります。
リヤフロアには至るところに錆が広がっていました。
3ドアの車両では、リヤハッチの開口面積が広いため、走行中のボディのよれで、ウェザーストリップとリヤハッチの隙間から雨水が室内側に入ってきます。
また、リヤハッチに取付くリヤガラスのウェザーストリップが古くなると、ガラスの隙間からも雨水が漏れてきます。
その他、リヤハッチには雨漏りの原因となる箇所が複数あり、AE86 3ドアでは最も雨漏りの多い場所となります。
スポイラー取付のためのボルト穴や、ワイパー取付部などからも雨漏りは発生し、複数箇所からの雨漏りも珍しくはありません。
テールランプ取付部 室内側
テールランプのガスケットが劣化して雨漏りし、水がリヤフロアに垂れていた跡が残っています。
水分といっしょに錆が垂れ落ちてリヤフロアにたまってしまう事で、リヤフロア一面に錆が広がっている状況でした。