AW11 パワートレイン1
AW11 MR2 ミッションオーバーホール
AW11 NAから降ろしたミッション。
クラッチディスクのカスが飛び散り、ハウジング内は汚れていて、インプットシャフト先端のスプラインには錆が発生しています。
この状態では、クラッチを切っても、クラッチディスクが、錆びたスプライン上をうまくスライド出来ない為、クラッチが切れ不良となってしまい、ミッション内部のシンクロリングやギヤに負担がかかってしまいます。
ミッションリヤケースを外して、5速のシフトフォークやハブを取外します。
5速のドライブギヤとドリブンギヤをシャフトから外したら、ミッションケースを取外して、デフとシャフトASSYをシフトフォークごと抜き取ります。
インプットシャフトを分解して、各部を点検します。
部品洗浄後に、新品のシンクロナイザーリングやベアリングなどの交換部品を用意して、組付けていきます。
シンクロナイザーリングやベアリングには、ミッションオイルを塗付してから組付けていきます。
3-4速ギヤを組みつけて、インプットシャフトのリヤベアリングを圧入したら、Cリングで固定します。
アウトプットシャフトを分解。
1速ギヤと2速ギヤのスリーブ噛合い部が消耗していて、スリーブの山も消耗しています。
ギヤの消耗して丸くなってしまっている部分を研磨して、なるべく鋭角になるように加工します。
スリーブは生産中止となっていて、交換することができなかったので研磨して修正しました。
部品を洗浄して、新品シンクロナイザーリングと新品ベアリングを組付けていきます。
アウトプットシャフトのリヤベアリングを組付けて、1-2速へのシフト操作を行い、スムーズにシフトできる事を確認します。
ミッションあけたついでに、LSDも組付けることになったので、デフのリングギヤを取り外します。
LSDは、クスコのタイプRS 1WAYを使用しました。
ノーマルデフから取外したリングギヤを取付けて、新品のデフサイドベアリングを圧入。
ミッションインプットシール交換。
ミッションオイルが漏れてくると、クラッチの滑る原因となりますので、新品のオイルシールに交換しておきました。
デフミットシールも交換。
左右のドライブシャフトがささる部分のオイルシールです。
よく漏れてくる場所なので、新品オイルシールに交換しました。
洗浄したミッションケースにデフとシャフトASSYを組付けます。
ミッションケースに液体ガスケットを塗り付けて、フタを閉じボルトを締付けます。
5速ギヤとシフトフォークを取付けます。
ミッションリヤケースにも液体ガスケットを塗り付けてから、フタを閉じてボルトを締め付けます。
スピードメータードリブンギヤも新品を用意しました。
後で交換しようとすると大変なので、ついでに交換しておきます。
ミッションオーバーホールが完成したら、インプットシャフトを回してみて、スムーズに回る事を確認し、シフトリンケージを動かして、各ギヤへシフト操作を行い、異常がないか点検します。
AW11 MR2 ドライブシャフトブーツ交換
ドライブシャフトブーツを取外すと、中のグリスは黒く汚れていて、等速ジョイントのベアリングにも、汚れたグリスがこびり付いていました。
等速ジョイントのベアリングをしっかりと洗浄して、グリスを塗り付けていきます。
スポーツ走行では、等速ジョイントグリスの温度が上がり、グリスがしゃびしゃびになってしまうので、高温・高負荷にも耐えれるようにMOTULのテックグリスを使用しました。
グリスが奥まで入っていくように、シャフトを回しながら少しづつ塗り付けていきます。
アウター側のブーツを組付けて、バンドで固定します。
インナー側にもグリスをたっぷりと塗り付けて、ジョイントを組付けます。
AW11のインナー側 ドライブシャフトブーツは生産中止となっていたので、形状が似ている他車種のブーツを流用して組付けました。
左右のドライブシャフトブーツを交換。
シャフト部分には、錆防止でシャシブラックを塗っておきました。
AW11 MR2 クラッチレリーズシリンダOH
AW11のクラッチレリーズシリンダは、シフトケーブルのブラケットと共締めされているので、ブラケットごとミッションから取り外します。
クラッチレリーズシリンダをブラケットから切り離して分解すると、シリンダ内のフルードは汚れていて、シリンダ内部には小さな縦キズがはいっていました。
シリンダ内に縦キズがあると、新品のピストンカップに交換してもクラッチフルードが漏れてきますので、シリンダ内をホーニングしてキズを取り除きます。
ホーニングしたレリーズシリンダを洗浄して、新品のピストンカップキットを組付けます。
ロッドに新品のダストブーツを取付けて、レリーズシリンダに組付けます。
シフトケーブルのブラケットにクラッチ配管とレリーズシリンダを取付けます。
クラッチホースも古かったので、外したついでにステンメッシュのクラッチホースに交換しました。
レリーズシリンダをミッションに取り付け。
クラッチホースを接続してから、クラッチフルードを補充して、クラッチのエア抜きを行います。
AW11 MR2 クラッチ フライホイル交換
クラッチ交換のため、トランスミッションを降ろします。
下廻りのサスペンションアームやドライブシャフトなどを切り離し、ミッションに取付く、ケーブルやマウントなどを全て取り外します。
ミッションを降ろしてクラッチを取り外します。
クラッチはかなり古いようで、クラッチディスクのスプラインには錆が酷く発生しており、クラッチカバーのダイヤフラムスプリングにレリーズベアリングが当たる部分は消耗が進んでいる状態でした。
クラッチ交換のついでに、クスコの軽量フライホイルを組付けて、フライホイル取り付けボルトも新品を使用しました。
交換したクラッチディスクとクラッチカバー。
クスコのカッパークラッチセットを組付けました。
ミッションを取付けて、ドライブシャフトやその他の部品を元通りに取付けていきます。
AW11 MR2 クラッチマスターシリンダ OH
クラッチフルードが黒く汚れてきていたので、トラブル防止のため、クラッチマスターシリンダーを取外してオーバーホールしました。
クラッチマスターシリンダーのリザーブタンクです。
汚れたクラッチフルードを抜き取ると、黒く汚れたヘドロのようなものが溜っていました。
ピストンを取外すと、マスターシリンダーの中からも黒く汚れたヘドロのようなものが出てきました。
クラッチマスターシリンダーの内部と、リザーブタンク内を洗浄して新品のピストンカップキットを組付けます。
オペレーティングロッドに取付くダストブーツとCリングも新品に交換しました。
ピストンカップキットを押し込み、Cリングで固定します。
スピードメーターケーブル交換
スピードメーターのケーブルが切れてしまい、メーターが動きません
メーターユニットを外すとケーブルが見えました
ヒータホースの横あたりから貫通してミッションにいってます